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JavaScript入門
JavaScriptにおけるエラー処理

JavaScriptにおけるエラー処理

この記事ではJavaScriptにおけるエラー処理について説明します。

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JavaScriptにおけるエラー処理

JavaScriptにおけるエラー処理は、プログラムが予期しない問題に遭遇した場合に、エラーをキャッチして適切に対処するために重要な機能です。主に、try...catch構文を使ってエラーをキャッチし、処理する方法が一般的です。また、Promiseや非同期処理を行う場合は、async/awaitやPromise.prototype.catchを用いたエラー処理もあります。

try...catch構文

try...catchは、コードブロック内でエラーが発生した際に、そのエラーをキャッチして処理するために使われます。

 1try {
 2    // Code that may throw an error
 3    let result = riskyFunction();
 4    console.log(result);
 5} catch (error) {
 6    // Catch and handle the error
 7    console.error("An error occurred:", error.message);
 8} finally {
 9    // Code that will always execute
10    console.log("Error handling has completed.");
11}
  • try ブロック内でエラーが発生すると、プログラムの実行が中断され、catch ブロックが実行されます。
  • finally ブロックはエラーの有無に関係なく必ず実行されます。リソースの解放や終了処理などに便利です。

エラーのスロー (throw)

JavaScriptでは、throwキーワードを使って明示的にエラーを発生させることができます。独自のエラーメッセージやカスタムエラーをスローする場合に使われます。

 1function checkAge(age) {
 2    if (age < 18) {
 3        throw new Error("You are under 18 years old.");
 4    }
 5    return "Age verification completed.";
 6}
 7
 8try {
 9    let result = checkAge(15);
10    console.log(result);
11} catch (error) {
12    console.error(error.message);  // Displays "You are under 18 years old."
13}

非同期処理のエラー処理 (Promise と async/await)

非同期処理を行う場合、エラー処理は少し異なります。Promiseを使用する場合は、catchメソッドでエラーをキャッチします。

1let promise = new Promise((resolve, reject) => {
2    // Asynchronous operation
3    setTimeout(() => reject(new Error("An issue has occurred!")), 1000);
4});
5
6promise
7    .then(result => console.log(result))
8    .catch(error => console.error(error.message));  // Displays "An issue has occurred!"

async/awaitを使用して非同期処理を行う場合も、try...catchを使ってエラーを処理できます。

 1async function fetchData() {
 2    try {
 3        let response = await fetch('https://api.example.com/data');
 4        let data = await response.json();
 5        console.log(data);
 6    } catch (error) {
 7        console.error("An error occurred while fetching data:", error.message);
 8    }
 9}
10
11fetchData();

まとめ

  • try...catch構文で同期エラーをキャッチできます。
  • throwで独自のエラーをスローすることができます。
  • 非同期処理のエラーは、Promiseのcatchメソッドやasync/awaitとtry...catchで処理することができます。

これらの方法を活用して、エラーが発生してもプログラムが適切に動作するようにできます。

Error

Errorクラスは、エラー処理に使われます。エラーを作成し、エラーメッセージやスタックトレースを提供する機能があります。

1try {
2    throw new Error("Something went wrong");
3} catch (e) {
4    console.log(e.message); // Something went wrong
5}

基本的な使い方

Errorオブジェクトは、エラーが発生した際に明示的に生成することができます。new Error()を使ってインスタンスを作成し、エラーメッセージを渡します。

1const error = new Error("Something went wrong");
2console.log(error.message);  // "Something went wrong"
3console.log(error.name);     // "Error"
4
5// Stack trace (information about where the error occurred)
6console.log(error.stack);

Errorオブジェクトのプロパティ

Errorオブジェクトには以下のプロパティがあります。

  • message: エラーメッセージです。
  • name: エラーの名前で、デフォルトは"Error"です。
  • stack: エラーが発生した場所を含むスタックトレースで、デバッグに役立ちます。

throwによるエラーのスロー

JavaScriptでは、throwキーワードを使ってエラーを投げることができます。これは、特定の状況で処理を中断し、エラーハンドラーに制御を渡すために使用されます。

1function doSomething() {
2    throw new Error("This function is not yet implemented");
3}
4
5try {
6    doSomething();
7} catch (e) {
8    console.error(e.message);  // "This function is not yet implemented"
9}

throwで投げられたエラーは、try...catch構文を使ってキャッチすることができます。

カスタムエラーの作成

JavaScriptでは、Errorクラスを継承して独自のカスタムエラーを作成することが可能です。これにより、特定の状況に対応したエラーを作成することができます。

 1class CustomError extends Error {
 2    constructor(message) {
 3        super(message);  // Call the parent class constructor
 4        this.name = "CustomError";  // Set the error name
 5    }
 6}
 7
 8try {
 9    throw new CustomError("A custom error has occurred");
10} catch (e) {
11    console.error(e.name);    // "CustomError"
12    console.error(e.message); // "A custom error has occurred"
13}

組み込みのエラークラス

JavaScriptには、Errorクラスを継承した複数の組み込みエラークラスがあります。これらは特定のエラーを表現するために使用されます。

  • ReferenceError: 存在しない変数を参照した場合に発生します。
  • TypeError: 値の型が期待される型と異なる場合に発生します。
  • RangeError: 数値が許容範囲を超えた場合に発生します。
  • SyntaxError: 文法的に正しくないコードが実行された場合に発生します。
  • EvalError: eval()関数の使用に関するエラーです。現在はほとんど使われません。
  • URIError: 無効なURI（エンコードやデコードのエラー）が使用された場合に発生します。
例: ReferenceError

以下は、ReferenceErrorの例です。

1try {
2    console.log(undefinedVariable);  // Undefined variable
3} catch (e) {
4    console.error(e.name);    // "ReferenceError"
5    console.error(e.message); // "undefinedVariable is not defined"
6}
例: TypeError

以下は、TypeErrorの例です。

1try {
2    null.f();  // Attempting to call a function on null
3} catch (e) {
4    console.error(e.name);    // "TypeError"
5    console.error(e.message); // "Cannot read properties of null (reading 'f')"
6}

finallyブロック

try...catch構文では、エラーが発生しても発生しなくても、必ず実行したい処理がある場合、finallyブロックを使用します。

1try {
2    throw new Error("An issue has occurred");
3} catch (e) {
4    console.error(e.message);  // "An issue has occurred"
5} finally {
6    console.log("Performing cleanup");
7}

この例では、エラーがスローされても、finallyブロック内の処理は実行されます。

例外処理の利点

エラーハンドリングを正しく実装することで、予期しない動作が起こった際に、アプリケーションがクラッシュするのを防ぐことができます。try...catch構文やエラーオブジェクトを適切に使用することで、より堅牢なコードを書くことができます。

 1function divide(a, b) {
 2    if (b === 0) {
 3        throw new Error("Cannot divide by zero");
 4    }
 5    return a / b;
 6}
 7
 8try {
 9    console.log(divide(4, 0));  // An error will occur
10} catch (e) {
11    console.error(e.message);   // "Cannot divide by zero"
12}

まとめ

  • Errorクラスは、エラーの原因を表現し、エラーハンドリングを行うために使用されます。
  • try...catch...finally構文を使ってエラー処理を行い、アプリケーションの予期しない終了を防ぎます。
  • Errorクラスを拡張してカスタムエラーを作成することも可能です。
  • 組み込みのエラークラス（TypeError, ReferenceError など）を使って、さまざまな種類のエラーを処理できます。

YouTubeチャンネルでは、Visual Studio Codeを用いて上記の記事を見ながら確認できます。 ぜひYouTubeチャンネルもご覧ください。

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